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大和茶発祥の地とされる仏隆寺から、女人高野として知られる室生寺を歩いてきました。
この時期、室生寺はシャクナゲが境内一帯に咲き誇り、たくさんの人が訪れていました。

行程
近鉄榛原駅8:11〜(バス)〜8:25高井バス停8:26ー8:52仏隆寺9:14ー9:33唐戸峠(標高665m)9:40ー10:57室生寺11:35ー12:07(室生川河原で昼食休憩)12:24ー13:22大野寺13:26ー13:33近鉄室生口大野駅 距離約14.5km、所要時間5時間07分、累計高度(+)約453m(ー)約557m


ルート


榛原駅から曾爾村役場前行きに乗車。
約15分で高井バス停到着。
停留所を降りたところに、観光案内図があります。

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停留所にある観光案内図

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高井バス停、伊勢本街道の古い家並みが残る

案内図を見て歩き開始。
バス停すぐ先に、伊勢本街道、室生古道・仏隆寺1.9kmの道標が立っています。
左折して、ゆるやかな道を上っていきます。

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古い石標や新しい道標が立つ

矢谷川に架かる頭矢橋を渡ると、民家はまばらになり、田園風景の広がる景色となります。

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頭矢橋を渡り、ゆるやかな道を上る

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道脇の古い石標

途中に、高井千本杉へ行く分岐があります。
右折して約1.8kmの距離ですが、今回は立ち寄らず、直進して仏隆寺に向かいます。

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右折すると高井千本杉方面。正面・高城山

正面に高城山を見てすすむと、次第に傾斜がきつくなり、一汗かく頃に仏隆寺に着きます。

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のどかな景色が広がる

右に駐車場、左に案内板が立ち、その先に、藁葺きのこぢんまりとした辻堂があります。
中には、鎌倉後期といわれるお地蔵さまが祀られています。

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仏隆寺参道入口にある辻堂

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辻堂のお地蔵さま

お地蔵さまにお参りして、石段を登ります。
石段は240段ほどあり、その両脇には桜の木が植えられています。

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石段を登り、本堂へ

登り始めてすぐ、右手に奈良県指定天然記念物の千年桜(ヤマザクラとエゾヒガン雑種モチヅキザクラ)があります。
樹齢約960年の巨樹ですが、昨年の台風20号・21号で大きな被害を受けました。
 
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幹周り約7.7m、高さ約16m

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石段上から見る

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長い石段、八重桜が残る

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石段から振り返る

石段を登り切ると、山門があり、入山料200円を払って中へ入ります。

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山門、中央にある箱に入山料を入れて入る

シャクナゲやシャガの白い花が咲いていました。

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シャクナゲが咲く

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隣接する白岩神社のシャクナゲ

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本堂手前、石段脇のシャガ

境内には、大和茶発祥伝承地の石碑や、十三重石塔、平安時代後期に造られたと言われる入定石室があります。

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大和茶発祥伝承地の石碑

入定石室の内部には、五輪塔が置かれ、仏隆寺の僧で、堅恵上人のお墓と伝わっています。

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左・入定石室

仏隆寺から室生寺へ向かいます。
石段を降りて、舗装道に出ると、道標があり、左折して坂道を登っていきます。
左折せず、右にすすむと高城山、三郎岳の登山口へと続いています。

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室生寺へ向かう

室生寺5.6kmの道標を過ぎると、山道に入ります。
広い山道です。
そこそこの傾斜のある道で、Tシャツ1枚でも汗が出てきます。

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道幅は広いが、そこそこの傾斜の道

石がゴロゴロと転がる道となり、前方が明るくなってくると、ゆるやかな道に変わります。

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石が多く転がる植林帯の道

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前方が明るくなる

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ササの茂る歩き易い道に変わる

ほどなくして、休憩所と役行者像が祀られた祠のある唐戸峠です。

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唐戸峠、役行者像が祀られている

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唐戸峠から登ってきた道を振り返る、左は休憩所

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休憩所

ここで、小休憩。
休憩所には、「美しい心の人の休憩所」と書かれていました。
今日のコースは、ここが最高地点。

ここから室生寺まで、舗装道の下りです。
室生と仏隆寺を結ぶ道路になっていますが、通っている車は1台も見かけませんでした。

下り初めてしばらくで、右に唐戸池。
山間の道は、ツツジがすでに終わり、ヤマザクラが少し残っている程度で、花は期待できません。

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新緑に囲まれた唐戸池

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名残のヤマザクラ

竜鎮渓谷出合で、天王橋を渡ると、室生寺まで約1.5kmの距離。

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竜鎮渓谷分岐

下っていくと、獣除けのフェンスがあり、開閉してすすむと、衣掛の松があります。

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フェンス開閉

謂われのある松だと思われますが、説明書きなどはなく、小さな苗木が植えられていました。

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衣掛の松

その先には、腰折れ地蔵さまの辻堂があります。

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腰折れ地蔵辻堂

腰折れ地蔵
この地蔵は何度も倒されたため、腰から下が2つに折れている。それは地蔵仲間の中でも意地悪だったので倒されたとか、子育て地蔵と子どものとりあいをして腰を折られたなどの謂われがある。
また、室生古道の道中にあるため、昔から腰から下の病気に霊験あらたかとして慕われている。
(室生公民館)


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腰折れ地蔵

腰折れ地蔵さまにお参りして、坂道を下ると室生の集落が見えてきます。
とても、のどかな田園風景。

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眼下に見る室生の集落

山では、あまり花を目にしませんでしたが、集落へ下ってくると、多くの花が出迎えてくれます。
立ち止まりながら歩く楽しい集落の道です。

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ドウダンツツジ

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シロヤマブキ

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ツツジ

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真っ赤なツツジ

何度も曲がりくねりしながら下っていきます。
集落特有の枝道が多い道ですが、要所に道標が立っています。
右に山神の碑を見て、下っていくと、大きな枝垂れ桜が目に飛び込んできます。

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山神さま

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古木から無数に伸びる新芽が美しい

西光寺の境内にある樹齢約400年の城之山枝垂れ桜です。
毎年4月には薄紅色の美しい花が咲き競うそうです。

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大きく枝を張る

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広角にしても画面におさまらない

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さほど広くない境内にあって、この桜は一際目をひく

枝垂れ桜は、インパクトがありますが、境内に咲くヤマブキやシャクナゲも、とてもきれいでした。

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咲き誇るヤマブキ

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大きなシャクナゲ

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振り返って見る

西光寺から集落の道を下っていきます。
室生寺までは、もう少し距離があります。

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室生寺まで、もう少し

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木蓮がまだ咲いている

民家の庭には、多くの家がシャクナゲを植えられていて、どこを歩いていても、シャクナゲの花が、途絶えることがありません。
室生は、さながらシャクナゲの里のイメージです。

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手入れが行き届き、見事な花をつけている

大きな石に、猫、それとも犬でしょうか。
アレンジされています。
なかなか洒落っけたっぷりで思わず、笑みがこぼれてしまいます。

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大猫?とシャクナゲ

芝生が敷き詰められ、きれいに整備された室生公園あさぎりの里の中を通って、下ります。
公園の中には、立派な地すべり見学館があります。

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地すべり見学館

地すべり見学館
一級河川室生川に面し、盆地状緩斜面に位置している室生地区は、地すべりが発生した場合、甚大な被害が想定され、これを防ぐために地すべり対策事業が実施されています。
地すべり見学館は、地すべり災害の恐ろしさ、その対策方法などを学ぶ施設です。


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園内には、体験できる設備もある

学習と憩いの場になっていて、ここから室生川に架かる赤い橋、室生寺の瓦屋根が少し見えます。

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室生公園あさぎりの里から室生寺を見る

公園では、牡丹の花を見ることもできました。
ウマノアシガタも、自らのポジションを考えて、階段のところで自己主張するように、咲いています。

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見学館傍の牡丹

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階段では、ウマノアシガタ

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公園にある雀地蔵とシャクナゲ

集落の細い道を抜けて下ると、室生川に架かる赤い橋が正面に。
橋を渡って、室生寺境内に入ります。

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路地のような細い道を下る

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室生寺到着

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赤い太鼓橋に、新緑のモミジとシャクナゲが映える

拝観料を支払い中へ入ると、社務所の前は、御朱印をもらう人たちで行列ができていました。
仁王門は、改修工事中で白い覆いが掛けられていて、仁王様は見ることができません。
参道にイラストが掲げられていて、それを載させてもらいます。

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左・社務所、正面・仁王門(室生寺イラストから)

境内は、シャクナゲ一色。
どこに目を向けても、シャクナゲ。
それにたくさんの人、人、人。

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鎧坂のシャクナゲ

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シャクナゲとバックを彩る新緑のモミジ

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金堂

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本堂

五重塔は、屋外の五重塔の中では、国内最小の国宝。
昨日、興福寺の五重塔を見ただけに、より小さく可愛く見えます。
人を避けて、角度を変えていろいろとコンデジにおさめました。

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塔は、総高16.1メートル

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シャクナゲ、アップ

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色とりどり

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横位置で

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後方、石段から


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斜め前から

境内では、お茶席も出ていました。

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抹茶の接待

シャクナゲに隠れて目立ちませんが、クリンソウも咲いています。
特に、仁王門をくぐった先にあるバン字池の周りにはたくさん。

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バン字池脇のクリンソウ

下手なりに多くの写真を撮りました。
シャクナゲを堪能して、室生口大野駅まで歩きます。

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ピンク系のシャクナゲ

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白色系のシャクナゲ

お土産屋さんや食べ物屋さんも活気づいていました。
お店の前を通ると、声がかかります。

美味しそうな料理は、それなりに値段も張り、見るだけ。
よもぎ餅のお店で、焼き餅を買いました。

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よもぎ餅本舗さんのお店

とても柔らかいお餅で、あんこの味も上々。
もう一つ、食べたいくらいでした。

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一つ、130円

室生から東海自然歩道を歩くつもりでしたが、とりつきが分からず、そのまま室生川に沿う車道脇の歩道を歩きました。
ゆるやかな下りで、歩きやすい道です。

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歩車道分離で、安心して歩ける

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大石に根を張る木、大雨で水量が多くなっても耐えてるんですね

途中で、河原へ降りられるところがあり、そこで昼食休憩にしました。
澄んが水が流れています。

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食事場所から見る室生川

カジカガエルが、きれいな声を響かせています。
それも、方々から、掛け合いで聞かせてくれます。
カワセミも二度ほど目の前を横切りました。

歩道に戻り、てくてく歩き。
右側に鬼の足跡の看板が見え、看板のところへ行ってみましたが、道は遠そうで行くのは止めました。

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途中の道標

室生川は蛇行するように流れ、何度も橋を渡ります。
対岸は、柱状節理のような岩が林立。

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岩をよく見ると、何かが描かれているように見える

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 柱状節理のような景観
 
もみじ公園にやってくると、東海自然歩道が合流します。

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シャクナゲも咲くもみじ公園

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左に東海自然歩道出合。ここから室生寺まで4.4kmの標示

宇陀川に架かる橋を渡り、右にすすみます。

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橋の上から、宇陀川上流方向を見る

室生口入口の交差点を左に見て、宇陀川沿いをすすむと、大野寺です。
大きな磨崖仏を、対岸に見ることができます。

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大野寺磨崖仏

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大野寺山門、左奥に磨崖仏が見える

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大野寺境内

高さ約11.5m。
巨岩に刻まれていることは分かりますが、仏さまの表情は、なかなか分かりにくいです。
山門のところにポスターが掲げられていました。
これを見ても、表情までは分かりません。

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山門に掲示されているポスター

大野寺から室生口大野駅は、10分足らず。

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室生口大野駅

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ホームから室生の山並みを見る。左下に大野寺磨崖仏が見える


休憩を含めて、5時間余りの歩きでした。
仏隆寺から唐戸峠までの1kmほどの距離が山道で、他は舗装道歩きです。
がんばりどころも、唐戸峠への登りだけで、あとは楽々。
山道歩きには、もの足りませんが、史跡など見どころが多い道でした。

ひっそりとした仏隆寺、多くの見物者で賑わう室生寺。
二つのお寺は対照的です。

危険箇所はなく、歩きが長いと感じられる方には、室生寺から駅までバスが利用できます。
2019.05.03 / Top↑