丹後の依遅ヶ尾山(いちがおさん)と但馬の蘇武岳(そぶだけ)に登ってきました。
依遅ヶ尾山は、丹後半島の先端に横たわるように聳える山。
蘇武岳は、冒険家・植村直己さんの故郷の山として、よく知られています。
今日は、二つの関西百名山に登ると決めて、早朝5時に家を出ました。


依遅ヶ尾山

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登山口に向かう車道から依遅ヶ尾山を見る

行程
自宅5:00ー(京都縦貫自動車道)ー7:35依遅ヶ尾山登山口7:42ー7:49ありが棟ー8:04いっぷく展望所ー8:28依遅ヶ尾山山頂(標高540m)8:33ー9:02依遅ヶ尾山登山口9:08 距離約約3km、所要時間(休憩含む)1時間20分 累計高度(+)約398m

ルート


国道482号線「依遅ヶ尾山登山口」の道標を見て、東に折れ、広い舗装道をすすむと、駐車場のある登山口に到着。
止まっている車は一台もなく、鳥の鳴き声だけが聞こえています。
駐車場脇に、白いカラーの花や紫露草の花が咲いていました。

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登山口、依遅ヶ尾の郷の手作り看板がある

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登山口に補助用の杖が置かれている

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カラーの花と、紫露草

雑草が繁る道をすすみます。
アザミやシロツメクサの花や、ヘビイチゴもたくさんある道です。

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道を雑草が覆う、アザミがごあいさつ

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ウツボグサと、紅いヘビイチゴの実

しばらくは、ゆるやかな道。
10分足らずで、とんがり帽子のような藁屋根の「ありが棟」に着きます。

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国道482号線から通ってきた道が見える

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ちょっと変わった形の「ありが棟」

中を覗くと、石のテーブルと梯子が置かれていました。
ここの前を過ぎると、依遅ヶ尾山登山道の道標があって、山道となります。

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ありが棟の中、道標があり山道へ入る

そこそこの傾斜の道。
汗が滲んできます。

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登山道らしくなる

頂上まで一本道の山ですが、道標類や案内板は要所に、付けられています。
傾斜が、きつくなってきます。

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距離表示のある道標

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一本道の分かりやすい登山道だが、傾斜はきつい

登るに従い、大きな木が見られるようになり、雰囲気の良い感じの道になってきます。

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大きな木が目の前に

マタタビが目立つ中に、ヤマアジサイが咲いています。

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マタタビが小さな実をつけている

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ヤマアジサイ

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いい雰囲気です

森を一旦抜けて、左手に視界が広がるところへやってきます。
木の枝には、「ここでいっぷく(裏にはあと800mの文字)」。
海が見えています。
一息入れるのに、いいところです。

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展望の良い「ここで、いっぷく」

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海岸線が見える

林の中へ入り、傾斜のきつい坂道を登っていきます。

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樹林の中をすすむ

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距離をカウントダウンしながら登る

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エゴノキの花が咲いている

道がゆるやかになってくると、山頂が近くなってきます。

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平坦なところでは、呼吸を整えながらすすみます

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形がユニークな樹木

大きな岩が見え、短い急坂を登ると、山頂です。

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大きな岩を見て、急坂を登る

山頂には、石の祠があり、役行者像が祀られています。

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依遅ヶ尾山山頂

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役行者像

きれいな青空とはいかないまでも、よく見えています。
いい眺めです。

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西側の眺め

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カニで有名な間人は、どの辺りかな?

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南西方向

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山が見えていますが、見当がつきません

景色を充分に楽しんだ後、登ってきた同じ道を下りました。

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石のところに小さな花、「ありが棟」を過ぎれば、登山口

登り下り往復で1時間半ほどの山ですが、結構、急坂で登り応えがありました。
山歩きとしては、短い距離ですが、変化に富んだ景色で、楽しめました。
滑りやすいところがあり、雨のときは要注意です。



蘇武岳
依遅ヶ尾山登山口駐車場を9時8分に出発して、万場スキー場の天神社に着いたのは10時42分。
1時間半以上かかりました。
神社横の駐車場に車を止め、通りかかった地元のおじさんに登山口を聞くと、
「登山口まで車で行けるよ。橋を渡らず、左の道を登っていくと、登山口に駐車スペースがあるから、そこへ置くといいよ。クマが出るから気をつけて」と、教えてくれました。

事前に調べて持っていた案内には、天神社に車を置き、ここから歩くようになっています。
そう思っていましたから、登山口まで車で行けるのは、ラッキーでした。
でも、最近、クマを見かけた情報があると聞いて、ちょっとビビリな気持ちも。


行程
10:50万場登山口(1合目)11:00ー11:10巨樹の谷・大杉山分岐(2合目)ー12:24大杉山(標高1007m)12:25ー12:54名色登山道分岐ー13:25蘇武岳山頂(標高1074.4m)13:45ー14:04名色登山道分岐ー14:24万場登山口分岐ー(巨樹の谷)ー15:092合目ー15:17万場登山口 距離約8.5km、所要時間4時間17分(休憩含む)、累計高度(+)約871m


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蘇武岳・大杉山、巨樹の谷登山コース

ルート


蘇武岳に登るには、いくつかのルートがあります。
反対側から登る香美町村岡からのルート、こちら神鍋ルートにも名色、金谷、奥神鍋・山田から登る道など。
今回は、ブナ林の美しさと巨樹が魅力の万場登山口から登ることにしました。
このルートは比較的新しい道のようで、古いガイド本には載っていません。
自分が持っている関西百名山、関西周辺の山(どちらも山と渓谷社刊)にもありませんでした。
登山口前のスペースに車を止め、鈴を付けて、一人声を出しながら、山歩き開始です。

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登山口には、クマ注意の看板

最初は広い道ですが、すぐに山道になって細くなります。

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堰堤を左に見て、ヒノキ(スギだったかな?)の横を通る

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歩き始めてしばらくで、いい雰囲気の道になってくる

最初に見えてくるのが、口の滝。
右に少し下って小さな橋から写真を一枚。

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口の滝

沢を右に見て登って行きます。

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沢に沿い登る、登山道にはマーカーが付けられていて分かりやすい

沢を渡りすすむと、巨樹の谷との分岐となり、ここが2合目。
巨樹の谷の方側、左奥に中の滝が見えています。

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2合目、ヒトリシズカが群生

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中の滝

分岐を右にとり、大杉山へと登っていきます。
山ツツジがほんの少しだけ咲いていました。

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山ツツジが咲く

急坂の尾根道を登っていきます。

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ブナが主体のきれいな尾根道

矢印や丸印のマーカー、道標が整備され分かりやすくなっています。
これがなければ、わかりにくいところもあるだけに、安心です。

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3合目、合数は大杉山山頂への道しるべ、ギンリョウソウが多い

山頂近くまで、きつい急坂が続きます。

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4合目と4合目付近

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坂はきついが、新緑に癒やされる

ゆっくり、ゆっくり、ジワリ、ジワリと登っていきます。

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5合目付近

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大きな木も目立つ

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根が張る急な尾根道

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6合目、7合目

7合目辺りまで登ってくると、イワカガミがたくさん見られます。

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7合目辺り、地面を這っているのはイワカガミ

イワカガミの繁る中で、白い蛾がせわしそうに動いていました。
花の時期は、とっくに終わっているのに、いったい何をしているのでしょう。

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真っ白な蛾

樹林の間から、下の方が見えます。
神鍋高原の方です。

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樹林の間の先に

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見えてきました

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8合目、9合目表示

9合目の表示を過ぎて、登っていくと大きな杉の木。

長い年月の風雨や豪雪にも耐え、遙か昔から山頂より神鍋高原を見守り、山の名前にもなっている杉の巨木(神鍋高原山岳会作成のパンフから引用)

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パワーをもらえそう

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あまりに大きいので、上下を分けて撮らなければなりません

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別角度で見る

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大杉を越えたところで、登山道を振り返る

ここから大杉山の山頂は、目と鼻の先です。
神鍋高原方向がよく見えてます。

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山頂付近からの眺め

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神鍋高原中心部

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白い屋根は但馬ドーム

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大杉山山頂

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別角度から見る

山頂を左に折れて、蘇武岳へ向かいます。
ここから下りです。
折角、苦労して登ってきたのに、下り、しかも急坂です。
好きで登ってきているのに、何を一人でぶつくさ言ってるの。
もう一人の自分が、ツッコミます。

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大杉山から下る

登り返すと四ツ山。
また、下りです。
そして、また、登り返して三ツ山。

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四ツ山、三ツ山

ここで、エッと思いました。
手持ちの地図には、四ツ山越えとなっています。

四ツ山という名前の山を一つだけ越えると思っていたのですが、そうではなく、四つの山を越える意味だと知りました。
登り下りを繰り返して、蘇武岳山頂の分岐に着きました。
この登り下り、結構堪えます。

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尾根道を登り下りして二ツ山

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さらに登り下りして金山(一ツ山)、ここを過ぎると蘇武岳と下山道との分岐

分岐に来て、やっと人に出会えました。
若いお兄さんが、先着で休憩中。
先に歩いて行くので、着いて行きました。
これが、ダメでした。

お兄さんは、下山です。
しばらく行ってから、気付きました。
馬鹿ですねぇ。
分岐まで戻り、改めて蘇武岳に向かいます。

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先行する若いお兄さん、この道標を見ていて間違えるとは…

ずっときれいなブナの林が続いています。
今までなかった階段道があります。

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堂々としたブナ

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階段道になる

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急な階段のところにはロープがある

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ブナが根を張る

山頂近くになってくると、背の高い樹木はなくなり、風雪で変形した樹木が目立つようになります。

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風雪に耐えて伸びる樹木

小高い丘が見えてきました。
それが頂上かと思いましたが、山頂は、さらにその先でした。

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これが頂上かと思いましたが…、頂上は右奥

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急坂を登れば山頂、階段脇にジゴクノカマノフタ

直前の急階段を登って、ようやく頂上。
こんもりとした山頂で、芝生が張られ、手入れが行き届いています。
地元の人たちが蘇武岳を愛し、日頃の努力があってこその山だということがよく分かります。
立派な方位盤もあります。

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きれいに芝生で整備された蘇武岳山頂

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山名が書かれた方位盤

ザックを下ろして、息を整え、360度の展望を楽しみます。

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東方向パノラマ(画像クリックで拡大)

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西方向パノラマ(画像クリックで拡大)

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北側展望(香住町の方向)

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東方向(日高町、大江山の方向)

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南方向

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西方向(正面左寄りに扇ノ山)

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高く聳える氷ノ山

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眼下に見る香美町・村岡区の町並み

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山頂付近に咲くウツギ

雄大な景色に癒やされて、下山です。
分岐までは、同じ道を辿ります。

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分岐まで同じ道を下る

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名色下山道の札、もう実がついている

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蘇武岳、大杉山、万場・名色下山道分岐

分岐から歩きやすいブナのいい道が続いています。
軽快に下って、万場の下山道分岐。
ここで、名色登山道とは別れ、左に下ります。

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ブナ林のいい道、こちらの道もイワカガミが覆っている

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変形した木のトンネル

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万場・名色下山道分岐

分岐から巨樹の谷へと下ります。

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マーカーがある

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オオカメノキ

急な下り道です。
急斜面にへばりつくように、樹木が立っています。
次から次へと現れる巨木。
なかなかの見応え。

でも、足元をおろそかにすると、滑ります。
転げ落ちてしまいそうなところもあるので、慎重に下ります。

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こんな木がいくつも

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小さな滝に出合う

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左側は谷、急斜面の下り、ロープが張られている

そんな環境の中でも、小さな芽が育っています。

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カンアオイにも似ているが違うかな?、大きな木の根元に小さな芽

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急斜面に立つ栃の巨木

幹回り7m10cmもある大きな栃の巨木。
栃の実は、地元名産の栃餅になります。

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こうして見ると、斜面に耐えて立っている

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栃の巨木、上部

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巨木のオンパレード

カツラの親分に出合いました。
巨樹の谷の中でも、一番大きく幹回り11m30cm。
圧倒されます。

巨樹とは、幹回り5m以上の樹木を言うそうです。

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カツラ親分

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親分を振り返ってみる

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親分をもう1枚、こうして見ると小さく見えてしまいます

変形した樹木や、面白い表情をした樹木にも出合います。   
見ていて飽きません。

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何か、面白い表情に見えてきます

子宝岩と名付けられた岩もありました。
岩の模様が、赤ちゃんのように見えます。

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子宝岩

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振り返って登山道と子宝岩を見る

見ていて飽きないのですが、急斜面で滑ります。
注意していても、ズルリと滑ります。
二度、手をつきました。

夫婦カツラを見ると、登山口が近くなってきます。

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夫婦カツラ、向かって左が雄、右が雌、反対方向から見ています

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雄木をクローズアップ

夫婦カツラを見ると、道はゆるやかになってきます
木の枝に、モリアオガエルの卵を見つけました。
山地でないと、なかなか見られないものです。
珍しいものに出合いました。

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石がゴロゴロするが、ゆるやかな道に、モリアオガエルの卵

沢を渡ると、2合目の分岐点で、あとは駐車場まで戻るだけです。

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登山口へ帰ってきた

歩き終えて、心地よい疲れが残りました。
このルートは、印象に残るいい道です。
秋だと、見事な紅葉のトンネルが楽しめます。
楽には歩けませんが、自然美の味わい深い魅力があり、おすすめできる素晴らしいコースです。


今日は二つの関西百名山に登って、歩いた距離は11.5kmで、累計高度1269m。
所要時間は、休憩を含めて5時間37分(車の移動時間含まず)でした。
神社から登山口まで、車で行くことができ、予想していたよりも短い時間で歩けました。
そうでなかったら6時間を超えていました。

2017.06.03 / Top↑
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